生活のくすり
先週彼のために香水を買いに行ったのだが自分も気に入って結局買ってしまった。
全然香水に詳しくはないけど、最近アロマを独学で始めたので嗅いでいると、あ、これはネロリだな。とか簡単なことがわかるようになった。
「夜」や「ベッド」だったり、情熱的な名前のものは大抵イランイランやジャスミンの香りがするのがわかる、感激。と同時に安直な気がしてそういうのを買うことに萎えてしまったり。
そのものの作用や意味がわかると、面白くなったり面白くなくなっちゃったりすることに改めて気づく。
夏前に大学で星の王子様に出てくるきつねの話を聞いた。
きつねは王子様に俺を飼い慣らしてくれと頼み、習慣の大事さを語る。
『例えばさ、午後の4時にきみが来るとすると、午後の3時にはおれはもう嬉しくなる。時間がたつにつれて、おれはいよいよ嬉しくなる。4時になったら、もう気もそぞろだよ。幸福っていうのがどんなことかわかる!でもきみの来る時間がわかってないと、何時に心の準備をすればいいかわからない……習慣にすることが大事なのさ』
わかっていることにはわかっていることの幸福がある
泣けるシチュエーションで泣く楽しさ、気楽さ。
平日あって土日が輝く
昔はバニラやムスクなんて甘い香りは甘ったれな気がして好きじゃなかったけど、最近はとても好きになった。多分本当のバニラを知らなかっただけだった。
精製されてない砂糖は少し苦い。ほんとのバニラも少し苦い。植物は苦い。
結局サンダルウッドとバニラをベースにした香りを2つ買った。
サンダルウッドのほうは少し苦い香りがして、色もシアン。
セーターとコーヒーって感じだった。
ずっと迷っていたのが「セロファンの夜」という名前の香水で、金木犀の香りがする。
結局、お店の人が5、6月の香りのイメージですと言っていたのでやめたけど、金木犀って秋だよなあと帰ってから考えてた。フランスでは違うのだろうか?
未練がましく見ていたらサンプルをくれて感激した。さすが有名百貨店である。
たまに寝るときまでつけて寝る。
香りは瞬間に自分のイメージを自分で変えたことを感じられる。
くちゃくちゃのグレーのコットンのシーツもサテンのようである。姫のように寝る。
アロマはとても薬学的だしメディカルだけど、気の持ちよう的な寛大さ、いい加減さを兼ね備えているところが好きだ。
ミントがすーっとするのはメントールのせい
そういう薬用成分が浸透することはもちろんだけど、やはり嗅ぐことに意義がある。
嗅ぐと脳が刺激されるので、なんかなおったきがする
前のめりになりやすい人には特に、ゆっくり考える時間ができる。
なんかなんとかな気がするわってふわふわの要因をつかんで
あほに暮らせる道具が精油というすばらしい自然からの贈り物である。